阪九フェリー「やまと」乗船記(後編)【2024年2月・神戸→新門司】

【アイキャッチ画像】阪九フェリー「やまと」長距離フェリー旅後編

こんにちは! 関東在住で普段は鉄道マニアのTAKAです。
前回に引き続き、阪九フェリー「やまと」の乗船記です。今回は船内の過ごし方を紹介します。

目次

船内レイアウト

せっつ・やまとの船内は以下のようなレイアウトになっています(公式パンフレットから引用)。居住スペースは5~7Fの計3フロアで、出入口は5Fにあります。この図では右側が船首、つまり進行方向です。

船内施設の営業時間・行動スケジュール

部屋や食事などを紹介する前に、営業時間などについて触れておきます。
ロビーには各施設の営業時間が掲示されているので、乗船の際に確認しておきましょう。

今回は木曜から金曜にかけて利用したので全体的に早めです。特に朝は7:00着なのであまり余裕がありません。逆に乗船時は出港の約1時間前から営業しているため、早めの利用が混雑回避のポイントになります。その他、相部屋の場合は消灯時間、明石海峡大橋などを眺める場合は通過時間も考慮しておく必要があります。

これを踏まえて、筆者は以下のスケジュールで行動していました(事前にはほとんど計画しておらず大部分が思いつきです)。

17:50

乗船

18:15

入浴(1回目)

18:45

船内探検

19:25

屋外デッキで明石海峡大橋の通過を眺める

19:40

夕食

20:50

部屋や展望ルームなどで過ごす

22:25

7F展望デッキで瀬戸大橋の通過を眺める

23:00

就寝

05:40

起床

06:00

入浴(2回目)

06:30

朝食

07:00

入港~下船

スタンダードシングル室内[5F]

鍵を受け取りまずは自分の部屋へ。今回利用したスタンダードシングルは個室の中で最安です。通常はトラックドライバー向けに「ドライバールーム」として販売されており、利用状況によって一般客にも開放されるとのこと。今回直前になって空きが出たのもそういった事情が関係しているのかもしれません。

室内はベッドと机、テレビという最小限の構成。サンライズのシングルよりは広いですが、窓がないため電波は入りません。照明はタッチでON/OFFできるのが便利で、自宅にも少し欲しくなりました。笑

隣の部屋から少し物音が聞こえましたが気にならないレベルです。エンジンの音や振動も皆無でぐっすり寝られますが、その点ではジョイント音が聞こえる寝台特急と比べて乗っている実感は薄いかも。

ベッドは平板に見えますが、寝心地は意外にも悪くありません。掛け布団もそれなりに保温性があり、暖房も効いていたため、2月に浴衣でも寒くはありませんでした。とはいえ心配な人は何か着るものを用意してもよさそうです。

大浴場[7F]

こちらが下手なビジネスホテルにも負けない、露天風呂付きの大浴場です。入口の左上には混雑状況を示すランプもついているのでタイミングの目安になります。洗い場にシャンプー類、脱衣所にはドライヤーなどが備え付けられていますが、タオルは自分で持ち込む必要があります(売店でも購入できますがお高めです)。

友人に勧められたとおり乗船直後、出港前にさっそく入浴。赤ランプが点灯していましたが、浴槽はまだ少し余裕がありそうでした。洗い場も1~2分待ち程度。温度は少し高め、42℃くらいの印象です。新造船ということもあり非常に清潔かつ快適、良くも悪くもフェリーらしさを感じさせません。

ちなみに翌朝も入浴したのですが、露天風呂は起き抜けの身体には寒すぎて断念しました…。暖かい季節なら気持ちいいでしょうね。なお大浴場は夜22時でクローズしてしまいますが、シャワーは24時間利用できます。

売店[5F]

ロビーの案内所横には売店があり、オリジナルグッズや酒類、つまみなどが購入できます。お土産が関西と九州それぞれ用意されているところにフェリーらしさを感じさせます。私はオリジナルクリアファイルと(準備し忘れた)歯ブラシセットを買いました。

また写真には撮り損ねましたが、船内で焼き上げられたパン類も購入できます(乗船時に予約しておくと翌朝焼き立てのパンが買えるそう)。次回はぜひ利用したいですね。

屋外デッキ[7F]・展望ルーム[6F]

乗船中にもっとも旅情を感じるであろう場所がここ、屋外デッキです。この日は気温も低く曇りがちでしたが、潮風はさわやかに感じられました。出港後は船の振動と海の音が心地よく、自然とリラックスした気分になります。

19:30前後には明石海峡大橋を通過。外で一目見ようと大勢の方がデッキに出ていました。この後22時半頃には瀬戸大橋をくぐりますが、デッキは22時クローズのため残念ながらここからは見られません。

順番は少し前後しますが、6Fの展望ルームについてもここで紹介しようと思います。夜22時までの営業ですが、落ち着いた空間で船首からの風景を楽しむことができます。電波も入るため、ここで長時間の動画視聴に興じている方も。また、船内の他の場所よりも暖房が効いていた印象です。

レストラン[6F]

お待ちかね、船旅でもっとも大きなウェイトを占めるといっても過言ではない食事です!夕食時、19:40時点では入店までに10分ほど並びました。

カフェテリア方式となっており、好きな料理を取って最後にお会計です。ハンバーグやステーキなどは注文後に調理してくれます。また、レジの手前にご飯や汁物類もあります。本当に品数が多く選ぶのに迷います…。クローズ間際の方が空いているので余裕をもって選べすが、逆に人気メニューは品切れになるというジレンマも。

メニューは各フェリーで特色があるそうで、次回はやまと以外に乗船してみたくなります。

お会計が終わったら席へ。中央のテーブル席のほか、窓に面したカウンター席もあります。作り置きの料理はレンジで温めて食べましょう。

筆者は何を食べたか…というと、1回では飽き足らず2回夕飯を食べてしまいました。笑
ボリューミーで満足でしたが、今思えば海鮮でもよかったかなと思います。味に関しては言うことありません。フェリーだからと侮るなかれ、味・量ともに満足度は非常に高いです。

翌朝は6時から営業。さすがに夕食ほど豊富ではありませんが、和洋揃ったメニューの中から選ぶことができます。筆者はモーニングセットを選択。焼き立ての食パンがおいしい!(筆者が昔住んでいた会社の独身寮で出ていた朝食を思い出したのは内緒…)

その他の船内施設

その他の主な施設をまとめてご紹介。ほとんど5Fに集中しています。

5Fのゲームコーナー。クレーンゲームとスロット台が置かれています。大きなふねこ(阪九フェリーのオリジナルキャラ)のぬいぐるみにチャレンジしましたが、数百円使ったところで早々に諦め。笑

同じく5Fのマッサージチェアとカラオケルーム。カラオケルームは予約が必要です。扉の雰囲気が年始の某番組を思わせるのは気のせいでしょうか…。その他、予約不要で子供を遊ばせることのできるキッズルームも。

船内数箇所には湯沸かし器も。写真は撮り忘れてしまいましたが、カップラーメンやアルコール類の自販機もありました。

ロビーでは船内ライブと称するイベントも。この日は19:30~20:00に紙芝居が上演されていたようです。全国各地のフェリーで御船印を集めるのも楽しそう。

北九州(新門司港)で下船

翌朝、入浴や朝食を済ませると定刻通り7時に新門司港へ到着しました。案内所で鍵を返却してついに下船です。

ターミナルビルを出て、混雑前に急いで連絡バスに乗車。何台かいたようで、乗船時ほどの混雑はありませんでした。バスは小倉駅まで向かいますが、筆者は途中の門司駅で下車。駅から少し離れているため、雨が降っていると濡れます。

これで初めての長距離フェリーの旅は終わりです。いやー、もっと早いうちに経験しておきたかった…。
ぜひ皆さんも船上の非日常感を味わってみてください! ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

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