2024年/軍艦島クルーズに参加してきました!

【アイキャッチ画像】軍艦島クルーズレポート

長崎の観光では外せない!軍艦島上陸ツアー
2024年2月、ついに念願の軍艦島に上陸、観光してきました!

その壮大で非日常的な姿は、筆者の期待値以上!
2023年は東洋のマチュピチュこと「マイントピア別子(愛媛県)」など、これまでにいくつもの歴史的な建造物や近代産業の跡地を巡ってきましたが、その中ではダントツの一位!

廃墟や歴史好きな人にはもちろん、老若男女問わず多くの方にオススメできる観光地です!
本記事では、クルーズ参加当日の様子などをレポートします!

本記事は2024年2月の内容です。
価格やコース内容などは変更される可能性がありますので、参考にされる際は最新情報の確認を推奨します。

本記事のダイジェスト動画(ショート)もあります!
軍艦島について

軍艦島は、正式名称を端島(はしま)という人工島です。岸壁が島全体を囲い、高層鉄筋コンクリートが立ち並ぶその外観が軍艦「土佐」に似ていることから、「軍艦島」と呼ばれるようになりました。

2024年2月時点の軍艦島
戦艦 土佐
(写真は こちら より引用)

長崎港からは船で約40分、南西に約18kmの沖合に位置しています。

島の大きさは南北に約480m、東西に約160m、周囲約1,200m、面積約65,000㎡という小さな海底炭鉱の島ですが、1960年には約5,300人が住んでいて人口密度日本一だったそうです。島内には小中学校や病院、映画館やパチンコホールなどの娯楽施設も備えていました。

1974年に閉山し、2015年に世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 ~製鉄・製鋼、造船、石炭産業~」として正式登録されました。現在は多くの方が観光に訪れています。

目次

【参加前の準備】軍艦島クルーズは事前予約必須!

現在、軍艦島へ上陸するには、各船会社が運航している軍艦島上陸ツアーに参加する必要があります。
ながさき旅ネット(こちら)によると、以下の5社がツアーを企画・運営しているようです。

やまさ海運(株)

https://www.yamasa-kaiun.net/

(有)⾼島海上交通

https://www.gunkanjima-cruise.jp/

(株)シーマン商会

https://www.gunkanjima-tour.jp/

軍艦島コンシェルジュ

https://www.gunkanjima-concierge.com/

第七ゑびす丸

http://www.7ebisumaru.com/cruise/

各サイトを見る限り、いずれもネットやメールで予約できるようです。
週末、特に連休中は予約が埋まりやすいので、早め早めに押さえておきましょう。

休日の当日予約はかなり厳しいかもしれません。
ただキャンセルが出ている可能性もあるので、電話で問い合わせしてみるといいかも。

軍艦島クルーズ「ブラックダイヤモンドで行く軍艦島上陸ツアー」

今回筆者は、⾼島海上交通社の軍艦島上陸ツアーに参加しました。
2月の連休に参加したのですが、1月初旬の時点で空きはほとんどありませんでした。(旅行ツアー会社が、席をまとめて予約しているのかも。)

ネット予約すると、「【軍艦島クルーズ】乗船予約受付のお知らせ」というタイトルのメールが届き、日程や金額、集合場所などの詳細を確認できるので安心です。

予約内容
予約方法

ネット予約(https://www.gunkanjima-cruise.jp/reserve_input.php

料金

3,910円(ツアー料金:3,600円、端島見学施設使用料:310円)

コース内容

長島港発 → 高島上陸 → 軍艦島周遊 → 軍艦島上陸 → 長崎港着
(詳しくは こちら

所要時間

約3時間30分(8:20頃受付 → 9:10発 → 12:00頃着)
筆者は午前に参加しましたが、午後の部もあります。

他のクルーズ会社と比べると、

  • 料金は安い(どのツアー会社でも、最安3,000円はする模様)
  • 充実のコース内容(高島上陸が含まれているのは他にないかも?)
  • クルーズ船は豪華ではない(優雅な船旅を期待しないのであれば、クルーズには十分)

当日の持ち物(軍艦島クルーズ社)

軍艦島クルーズの参加にあたって必ず持参すべきものはありません。(他社は公式サイトなどを確認ください。)
が、あった方がいいものはあります。

  • スニーカーなどの歩きやすい靴
    • サンダルやハイヒールでは上陸できません。
      船長が危険と判断した場合は、履物の貸し出しがあります。(200円)
  • レインコート(カッパ)
    • 雨傘(日傘含む)は船上 および 軍艦島では使用できません。
      軍艦島クルーズの船内ではカッパの販売があります。(200円)
  • 帽子や日焼け止め、飲み物(アルコール類はNG)などの熱中症対策グッズ
    • 夏場の軍艦島はかなり暑くなるそうで、日除けもありません。
  • 酔い止め
    • 片道40分(往復80分)、軍艦島周遊で15〜20分ほど船に乗ります。天候次第では揺れることもあるので、苦手な人は用意した方が良いかもです。

注意事項に関しては こちら を参照のこと。

天候等により、残念ながら上陸できないことも・・・

軍艦島への上陸には、「端島桟橋利用禁止(上陸不可)となる基準・条件」があり、これに該当してしまうと上陸不可となってしまいます。(運悪く上陸不可になってしまった場合、周遊クルーズのみ)

各公式サイトで当日の運行状況を案内しているようなので、事前にチェックしておくといいかも。(当日、上陸不可が判明してもどうしようもないですが、、、)

端島桟橋利用禁止(上陸不可)となる基準・条件(軍艦島クルーズ・サイトより引用)

見学者の案内等を行うガイドを1人以上配置すること。

  1. 風速が秒速5メートルを超えるとき
  2. 波高が0.5メートルを超えるとき
  3. 視程が500メートル以下のとき

上記範囲内においても、見学者が安全に下船できないと船長が判断するときは、桟橋を利用しないものとする。

乗船手続き〜乗船まで

軍艦島クルーズ参加当日、まず軍艦島クルーズ事務所へ向かい受付します。
ちょっと場所がわかりにくいかもしれませんが、アパホテル長崎駅南の向かいにあります。

軍艦島クルーズ事務所
軍艦島クルーズ事務所

事務所で誓約書にサインし、ツアー代金を支払います。

チケットとネックストラップ付き参加証を受け取り、クルーズ船が待つ長崎港元船桟橋まで移動します。

事務所から徒歩3分程度、本日乗船する「ブラックダイヤモンド号」の乗り場に到着!

出発までまだ30分以上ありますが、すでに参加者が並んでいます。

中の座席は先着順なので、室内(1階)の窓際などを確保したいなら早めに並んだ方がよいです。(特に団体ツアー客が来る前)

ただ、途中高島で降りたり、デッキで軍艦島を眺めたりもできるので、あまり気にする必要はないかも。

時間になったので乗船します!

軍艦島へ上陸はできるようですが、天気はあまりよろしくありません。せめて雨は降りませんように。

ギリギリ、なんとか船内の座席を確保できました。

デッキの方がクルージングには最適ですが、当日はかなり寒かったので、船内に座れて良かったです。

ちなみに、クルーズ中の見どころは軍艦島だけでなく「三菱重工長崎造船所」もあります。
出航してすぐ見られますが、造船所は進行方向右手側なので、右側座席を確保するのがオススメです。(筆者は写真の通り左側に座ってしまい、全然見られませんでした。。。)

帰りにも見られるので、ここで見られなくても大丈夫です!

一方、軍艦島は上陸まで反時計回りに周遊するので左側です。
船上デッキに出れば関係ないですが、船内で観覧する場合は要注意です。

軍艦島のお隣・高島上陸

出発して30分ほど、軍艦島から最も近い有人の島・高島にやってきました。

高島とは?

軍艦島と同様、炭坑で栄えていた高島。

当時は高島と端島(軍艦島)に、合計2万人以上が住んでいたそうです。現在の島民は370人ほど。

島内には、今回訪れた石炭資料館や、夏にはマリンレジャースポットなど。(詳細は こちら

高島フルーティトマトが名産です。

降りてすぐ、石炭資料館にやってきました。

資料館前には『軍艦島模型』があり、ここでガイドさんから軍艦島の歴史や建物などの解説があります。

軍艦島模型(石炭資料館前)

ガイドさんから説明を受けたあとは、石炭資料館も見学できます。(無料)

坑内・坑外で使用していトロッコや採炭機械などが展示されており、無料の割になかなか見応えがあります。が、高島の上陸時間はトータル25分ほどのため、じっくり観る時間はありません。。。

石炭資料館前にある「岩崎彌太郎之像」。

日本の実業家で、三菱財閥の創業者です。経営が苦しくなった高島炭鉱を買い取り、炭鉱の島としての発展に大きく貢献したそうです。

高島〜軍艦島上陸まで

再び船に乗り込み、目的の軍艦島に向けて出発!
高島からでも見える距離で、10分ほどで到着です。

運良く天気が回復してきたこともあり、今回は船上デッキでクルーズを楽しむことに。

まず目に入る、高層のコンクリート建物。

左側が小中学校で、右側は病院&隔離病棟だったらしいです。

軍艦島付近に到着後、反時計回りにぐるっと周遊。見えている建物は当時社宅だったそうです。
上の方に見える祠は端島神社で、危険な炭鉱作業の守り神として存在していたそう。今でも存在感があります。

端島が「軍艦島」と呼ばれる所以になった、軍艦に見える角度。

船上デッキの様子。ちょっと寒いですが、やはりデッキから眺める方が見えやすく、迫力もあって断然オススメです!

軍艦島の先端には釣人がちらほら。(軍艦島周りは絶好の釣りポイントだそう。)
現在、軍艦島は上陸制限があって許可なしには入れません。が、昔からの瀬渡し船業者もあり、違反かどうかはグレーゾーン(協議中)のようです。(https://www.nagasaki-np.co.jp/kijis/?kijiid=475487779825157217

約15分ほどの周遊を経て、上陸ポイントへ。

ちょうど別のツアー船が上陸していたようで、入れ替わりで上陸します。

軍艦島上陸

軍艦島に到着!いよいよ上陸です!
ちょうど天気も回復して、絶好の観光日和に!

軍艦島で歩ける場所は南西側に限られており、その見学通路には第1〜3の見学広場があります。
以下で、各広場の見どころを簡単に紹介します。

軍艦島のマップ

第1見学広場

上陸して最初のスポットがこちら。目の前には小高い山と山道、左右には貯炭場跡や堅坑跡が見えます。

東側から見た軍艦島全体の看板写真。
左側が見学通路になっています。

第1見学広場から見える軍艦島の様子。もっと近くで見たい気もしますが、見学通路外には出られません。

第2見学広場

こちらが第2見学広場。目の前の赤レンガの壁(総合事務所跡)が目を引きます。
事務所内には炭坑マンのための共同浴場があり、浴場の壁が少し確認できます。

こちらは第二竪坑入坑桟橋。ほとんどが崩壊してしまった鉱山施設の中で、かろうじて昇降階段部分が残っています。

今にも崩れそうなためか、鉄パイプで補強されています。

奥に見える、比較的新しい肥前端島灯台。

炭坑が閉山されると島全体が真っ暗闇となり非常に危険だったため、昭和50年建設されたそうです。

第2見学広場から第3見学広場まで、島の南側を沿って向かいます。

第3見学広場

見学通路の最終地点、第3見学広場にやってきました。
眼前には、日本最古と言われる7階建て鉄筋コンクリートアパートが見られます。

周囲にはいくつもの朽ち果ててしまった建物が。
写真だと伝わりにくいかもしれませんが、眺めていても飽きない不思議な魅力があり、非日常感を感じます。

さよなら軍艦島〜長崎港まで

約50分ほどの見学が終わり、船に戻ってきました。
天気は完全に回復し、せっかくなので船上デッキで過ごすことにします。

さよなら軍艦島!

朝は天気が悪くて寒かったですが、天気が良いとクルージングも爽快で楽しいです。

40分ほどかけて、長崎港に戻ります。

往路で寄港した高島。
あまり時間がなかったので、軍艦島ツアーとは別の機会で行ってみたい。

長崎港に近づくと、往路で見られなかった「三菱重工長崎造船所」が見えてきました。

こちらは「ジャイアント・カンチレバークレーン」。

高さ62m、腕の長さ73m、吊り上げ能力はなんと150トン!

日本初の「稼働資産」として世界遺産に登録され、長崎港のシンボルとして人気があるそうですが、非公開施設のため近くで見学をすることはできません。現状は、船上から観るのが一番かも。

長崎港のもう一つのシンボル?
オレンジ色の謎の球体。

液化天然ガスとか入ってそうですが、中には何も入っておらず、ただのオブジェだそう。(ホント?笑)
参考: https://nagasaki-search.com/35764/

気になる人は調べてみてください!

JR長崎駅近、2024年1月に開業した「長崎マリオットホテル」。(建物右上にマリオットのロゴが見えます。)

今回、実はこちらに宿泊しておりまして、徒歩で軍艦島クルーズに参加しました。

宿泊の様子は別記事で纏めていますので、よろしければ合わせてご覧ください!

出発地点に戻ってきてクルーズ終了、解散です。

行程表では12:20着となっていましたが、12時過ぎくらいに到着しました。

以上、「ブラックダイヤモンドで行く軍艦島上陸ツアー」の様子をご紹介しました!

無事軍艦島に上陸できたうえ、上陸前には天気が回復し、最高の見学日和になりました。
クルーズ自体も楽しかったですが、やはり軍艦島の姿は圧巻で感動しました。。。

写真や動画で観るのとは全然違うので、すでに長崎に旅行予定の方はもちろん、行く予定のない方はぜひ予定を組んで、訪れてほしいと思います!

話は変わりますが、長崎港付近には観光通や中華街など、グルメスポットがたくさんあります。
軍艦島訪問と合わせて、ぜひ美味しいものも満喫してください!

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