日本産ワイン発祥の地として、80社以上のワイナリーが集まる山梨県。特に「勝沼(かつぬま)」と呼ばれるエリアにワイナリーが集中しており、今回はワインの試飲ができる4つのワイナリー&ワインショップ(ぶどうの丘)を巡ってきました。車は使わず、タクシーと徒歩のみの移動なので、ワインを思う存分楽しみたい方は参考にしてみてください!
訪問した場所 | 公式HP |
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勝沼 ぶどうの丘 | https://budounooka.com/ |
勝沼醸造 | https://www.katsunuma-winery.com/ |
岩崎醸造 | https://iwasaki-jozo.com/ |
くらむぼんワイン | https://kurambon.com/ |
シャトー・メルシャン | https://www.chateaumercian.com/winery/katsunuma/ |
甲府駅 → 勝沼ぶどう郷駅へ
前日、静岡から「特急ふじかわ」で甲府駅まで移動し、甲府駅近辺の観光&グルメを楽しみました。翌日、甲府駅9:54発→10:18着で勝沼ぶどう郷駅に移動し、ワイナリー巡りスタートです!
甲府→勝沼ぶどう郷駅へは、1時間に1〜2本ほどしか電車がなく、タイミングが悪いと30分以上待つ可能性も。
梅雨シーズンということで天気はどんより。とはいえ、雨は降っていなかったので助かりました。
駅を出て眼の前には、早速広大なぶどう畑!そして奥に見えるのは、甲州市最大のワインショップ「勝沼 ぶどうの丘」です。
ぶどうの丘へは徒歩20分弱と、歩けなくはなさそうですが、アップダウンが激しそうなのでタクシー移動することに。所要時間は5分ほど、料金は900円でしたので、ケチらずタクシー移動して良かったです。
ちなみにバスもありますが、以下事情により今回は利用しませんでした。
- 公式サイトなどを見てもイマイチわかりにくい。
- そもそも本数が少なく、今回のスケジュールとタイミングが悪い。
ただ、ワインのシーズンは11月頃なので、その頃であれば本数が増えているのかも。
勝沼 ぶどうの丘(甲州市最大のワインショップ)
ということで、まず最初に訪れたのは「勝沼 ぶどうの丘」です。
こちらはワイナリーではなく、ワインショップやレストランなどがある複合施設。ショップ内には試飲ができるワインサーバーや、甲州市推奨の約130銘柄・総貯蔵数約2万本のワインを揃えたワインカーヴ(地下ワイン貯蔵庫)があります。ここではなんと、専用の試飲容器・タートヴァンで、全てのワインを好きなだけ試飲できちゃいます!
また今回は利用しませんでしたが、敷地内には温泉やホテルも。
ワイナリー巡りの最後に訪れて休憩するのもアリですね。
施設の中心にあるフロント・売店コーナーでは、山梨県のたくさんのワインやおつまみなどを買うことができます。
5,000〜6,000円台のワインが試飲できます。
8,000〜20,000円台のワインが試飲できます。
売店1階奥にあるワインサーバー。(売店の中だけでなく、2階レストラン前にもサーバーがあります。)
利用するには、まず売店カウンターにてプラスチックグラスとコインを購入します。後ほど紹介する地下ワインカーヴには置いていない、1本5,000円以上の高級なワインが試飲できます。
売店の外には、丘というだけあって甲府盆地を見渡せる場所も。
天気が良ければもっと気持ちよさそう〜。
地下ワインカーヴ
個人的に一番行ってみたかったのが、こちらの地下ワインカーヴです!
場所は売店内、カウンターのすぐ隣。売店でタートヴァンという試飲容器(1,800円)を購入すると、なんと地下のワインカーヴ(地下ワイン貯蔵庫)で、甲州市推奨・130銘柄ものワインが試飲し放題に!
利用当日に限り、「営業時間内(9:00-17:30)であれば出入り自由で時間制限がない」というのも魅力的です!
利用後は持ち帰りできます。
このタートヴァン(tastevin)とは、主にソムリエやワインの専門家がワインを試飲する際に使用する、金属製の小さな器のこと。平らで浅い円形のデザインで、底面には小さな凹凸があり、光を反射してワインの色や透明度を評価しやすくしているそうです。
公式サイトによると、こちらには約2万本ものワインが貯蔵されているとのこと。
棚の間にある樽上には、赤や白、ロゼなどに分かれてワインが数本ずつ置かれています。甘口や辛口などでも分別されており、飲みたい味のワインを集中的に試飲することもできますね。
ちょっとお酒が苦手な人は、アルコール度数の低い甘口ワインがオススメです!
展望ワインレストラン
勝沼に来てまだ1時間ほどですが、ワインカーヴでたらふくワインを頂いてしまいました。このあとワイナリー巡りをする予定なのですが、ちょうどお昼前&移動先にはレストランが少なそうということで、こちらのレストランでランチをすることに。
売店奥にある、「展望ワインレストラン」へ。
ここ以外にも、和食処やバーベキューが楽しめるエリアもあるようです。
天気が微妙なのが残念ですが、甲府盆地を見ながらランチ&お酒を楽しめて雰囲気は最高です!ぜひディナータイムにもお邪魔してみたい。
カップスープ/パン or ライス/コーヒー付き
こちらのハンバーグランチをいただきました。ランチにしては少し高めですが、「山梨県産ワインビーフ&山梨県産ブランドポークの手作りハンバーグ」とのことで、肉汁が溢れて美味!見た目もとってもオシャレです!
ランチのお供には、ワインカーヴにはなかったスパークリングワインと、なんだかんだ大好きなビールでぐいっと!
勝沼町下岩崎エリア
ランチ後はワイナリー巡り!とはいっても、ぶどうの丘近辺にはワイナリーはなさそう。
事前にワイナリーの場所を調べたところ、下岩崎という場所にワイナリーが集まっているようで、こちらまでタクシーを呼んで移動します。
ちなみに、「勝沼 ぶどうの丘」〜「勝沼醸造」までは15分ほど、2,400円(迎車代含む)でした。
勝沼醸造
最初に訪れたワイナリー「勝沼醸造」。1937年に創業した歴史あるワイナリーで、日本固有のブドウ品種「甲州」に特化した、「ARUGA(アルガ)」と名のつくワインを生産しています。
築140年の家屋だそうで、海外のワイナリーでは見られない日本らしさを感じます。テイスティングカウンターやテラスがある建物に加え、隣の蔵には貯蔵庫&グラスギャラリーも。
中央にあるのが試飲用ワインサーバー。13時過ぎで、多くの方がテイスティングを楽しんでいました。
テイスティングは、カウンターで専用のカードを購入して楽しめます。ただ訪問当日は、カード不足のため1枚1,100円でレンタルする方式になっていました。カードには1,000円分がチャージされており、100円刻みで好きなワインをグラスに注いで試飲できます。
外にはテラス席もあり、ワイン畑を眺めながらの試飲は気持ち良い!少し天気も回復してきました。
お店の白ワインと合うお出汁も提供していただき、マリアージュも楽しめました。
隣の蔵では、ワインの貯蔵庫とグラスギャラリーを見ることができます。いろんな形のグラスがあって面白いです。
こちらには屋上展望テラスも。階段を登ると見渡す限りのぶどう畑が広がり、最高のロケーションです。
岩崎醸造(ホンジョーワイン)
勝沼醸造から徒歩10分ほど。祝小学校前の交差点にある、「岩崎醸造」にお邪魔しました。
こちらでは「本格醸造ワイン」を略した 「ホンジョー」というシリーズのワインを生産しています。人気No.1の「ホンジョー 甲州ドライ大樽貯蔵」は、昭和19年製造の5,000Lの大樽で熟成したもの。ソフトな口当たりに心地よい苦味が特徴です。1本1,870円(2024年6月時点)というハイコスパも魅力的です。
試飲は3杯500円。奥のサーバーにコインを入れて飲みたいワインのボタンを押すと、適量がグラスに注がれます。スタッフの方がワインについて詳しく説明してくれて、試飲がより楽しくなりました!
くらむぼんワイン
3件目は岩崎醸造から徒歩5分ほど。「くらむぼんワイン」にお邪魔しました。
「くらむぼん」と言えば、筆者が小学校の頃に国語の教科書で読んだ『やまなし』(宮沢賢治の童話)を思い出しました。実際、社名はこちらの童話が由来になっているそうです。
日本らしさを感じる蔵に、テイスティングルームのある日本家屋です。
テイスティングルームはこんな感じ。
趣のあるレトロな空間で、壁側にはたくさんの装飾が飾って見ていて楽しい!
こちらが試飲用のワインサーバー。100円で20cc注がれ、大樽付近にてワインを楽しめます。
くらむぼんシリーズは、ボトルのエチケット(ラベル)が特徴的で可愛いです。
シャトー・メルシャン(勝沼ワイナリー)
4件目、最後に訪れたのはこちら「シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリー」。
先ほどの「岩崎醸造」や「くらむぼんワイン」から、北へ徒歩5~10分ほどの場所にあります。
テイスティングができるのは、こちらの「ワインギャラリー」。(ワイナリーツアーができる醸造所とは場所が少し離れています。)
気持ち良さそうなテラス席で、ワインの他、チーズやクラッカー、オリーブ等、ワインにぴったりなおつまみも合わせて楽しめます。
1,200円で赤・白の2種のワイン(各40ml)を楽しめるセットを注文。他のワイナリーでの試飲に比べると少し高めですが、量が多めで店内テーブルやテラス席でのんびりできるのが嬉しい。また、ワインセットには価格別にいくつか種類もありました。
今回は時間がなくてテイスティング以外できなかったのですが、ワイナリーツアー(事前予約制)やワイン資料館見学(予約不要)もあります。次回は余裕をもって訪れたいですね。
勝沼ぶどう郷駅へ
「シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリー」にタクシーを呼び、再び勝沼ぶどう郷駅に戻ってきました。
ちなみに所要時間は10分ほど、料金は1,900円(迎車代含む)でした。
電車までまだ少し時間があったので、駅構内のワインショップへお邪魔しました。
実はこちらにも試飲用ワインサーバーがあります。
ただ、朝からずっとワインを飲み続けていたので、今回はワインは飲まずにこちらのジェラートをいただくことに。桃の濃厚な味わいに果肉も入っており、たらふくワインを飲んだあとの〆にはぴったりでした!
以上、電車&タクシー&徒歩で巡る勝沼ワイナリー巡り(4件+ぶどうの丘)をレポートしました。
今回は、比較的回りやすいところのみを訪問しましたが、他にもワイナリーはたくさんありますし、時間の都合でツアーなどはできませんでした。またぜひ、旬の時期にでも訪問したいと思います!
【おまけ】サドヤワイナリー@甲府駅近
勝沼ではないですが、甲府駅から徒歩5〜10分ほどにある「サドヤワイナリー」も訪問してきました。他のワイナリーに比べると抜群のアクセスで、ワインの試飲はもちろんワイナリーツアーやレストランまであり、甲府観光ではぜひ訪れたいスポットです。
詳細は以下記事に纏めていますので、気になる方は本記事と合わせてチェックしてみてください!